背骨のトンネル

頸椎椎間板ヘルニアとは

頚椎椎間板ヘルニアとは何でしょう。頭蓋骨から続く背骨は、頸椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個で、その下にいわゆる腰骨(仙骨、尾骨および腸骨)があります。各背骨の間には軟骨が挟まっており、背骨の場合にはこれを椎間板と呼びます。椎間板は背骨に可動性を持たすほか、クッションの役目をしています。しかしながら、背骨の中には縦につながる長いトンネルが開いており、この中を脊髄という神経の束が走っているうえに、椎間板の横から左右で1対の神経の枝が出ています。椎間板は軟骨のため、外傷、負荷、加齢などで変形し、本来の場所から飛び出てしまうことがあります。この様に飛び出た椎間板が、近くにいた神経を圧迫する病気、これが椎間板ヘルニアです。頸椎では頚椎椎間板ヘルニアということになります。レントゲンでは椎間板のある場所が変形しているかいなか、という事しか分からず、確定診断のためにはMRIという検査が必要です。

頸椎椎間板の治療には何があるのでしょうか。最もよいのは、変形した椎間板が元に戻るのを期待することです。頭、肩、手にかかる重力が全て頸椎に負担になるので、重いものを持ったり背負ったり肩にかけたりするのはやめます。また首をゆっくしストレッチするのは大丈夫ですが、凝っているからと言ってぐるぐる回すのはやめましょう。枕は高い方が症状としては楽かも知れませんが、肩のあたりが高くなるような枕で、若干顎が上がるような姿勢が望ましいです。症状がひどい場合には頸椎カラーが治療に極めて有用です。若い人だと、一晩装着して寝ただけで治ることがります。頚椎椎間板ヘルニアに対し薬で症状を和らげることもありますが、なかなか著効する薬はありません。その他、牽引と言って、首を伸ばすという治療があります。頚椎椎間板ヘルニアで、半年以上症状が続いている、いったん治るが何度も再発する、手の麻痺や下半身の症状が出てきた、という場合には手術治療を考慮します。手術は前から入り、椎間板を削る手術です。最近はレーザー治療もありますが、保険適応でない上にお金儲けのための施設もあるので、選択は慎重に行いましょう。